【為替介入】日本はユーロ売り・円買いに動くのか?日米協調介入「次の一手」を分析

【為替介入】日本はユーロ売り・円買いに動くのか?日米協調介入「次の一手」を分析

2026年7月末、日米は異例の協調円買い介入に踏み切った。
米ドル/円は163円台から一時155円台まで下落したが、その後は再び円安方向へ戻っている。
ここで注目したいのが、ドル円ではなくユーロ円である。
【為替介入】日本はユーロ売り・円買いに動くのか?日米協調介入「次の一手」を分析

ドル円以上に戻りが大きいユーロ円

介入前のユーロ円は187円台だった。その後いったん円高へ振れたものの、再び186円前後まで戻り、介入前の高値圏へ接近している。

一方、ドル円については介入前の163円台まではまだ距離がある。

つまり最近の相場では、ドル円以上にユーロ円の円安方向への戻りが目立っている

ここから見えてくるのは、現在起きている円安が単純な「ドル高」だけではないということだ。

円そのものが、ユーロを含む複数通貨に対して弱くなっている。

この違いは、次の為替介入を考えるうえで重要になる。

米国はすでに「ユーロ売り・円買い」を使った可能性

7月末の日米協調介入では、日本政府が米国と協調して円買い介入を実施したことを認めている。

さらに興味深いのは、米国側の介入方法である。

報道では、米国はドルを売って円を買う一般的な方法ではなく、ユーロを売って円を買ったとみられている。

通常の円買い介入なら、「ドル売り・円買い」という形がまず考えられる。

しかし今回は、「ユーロ売り・円買い」という別のルートが使われた可能性がある。

この方法なら、ドルそのものを大きく押し下げずに円を支えることができる。

米国側にとっても、円安修正とドル相場への影響を分けて考えられる方法だった可能性がある。
【為替介入】日本はユーロ売り・円買いに動くのか?日米協調介入「次の一手」を分析

では、日本もユーロを売るのか

ここからが最大のポイントになる。
日本は過去にユーロ円への為替介入を行ったことはあるが、確認されているものは主に円売り・ユーロ買いだった。

そのため、日本が円安阻止を目的としてユーロ売り・円買いを行えば、非常に異例の介入になる。

以前ならかなり特殊なシナリオだった。

しかし、米国がすでにユーロ売り・円買いを行ったとみられている以上、日本にとっても現実的な選択肢になりつつある。

特にユーロ円だけが再び187円を明確に突破し、そのまま188円、189円、190円と短期間で上昇するようなら、日米が再び円買い介入を検討する可能性は高まる。

「190円になったら介入」ではない

ただし、為替介入を単純な価格だけで考えるのは危険である。

政府が「ドル円163円」「ユーロ円190円」といった具体的な防衛ラインを公式に設定しているわけではない。

当局が重視するのは、特定の水準そのものよりも、過度な変動や一方的で無秩序な相場変動である。

例えば、ユーロ円が186円から190円まで半年かけて上昇する場合と、数日で一気に190円へ急騰する場合では意味がまったく違う。

後者であれば、投機的な円売りが加速していると判断されやすく、当局が動く理由も強くなる。
【為替介入】日本はユーロ売り・円買いに動くのか?日米協調介入「次の一手」を分析

ユーロ円のほうが「行き過ぎ」になっている可能性

長期的な相場水準から見ると、ユーロ円の上昇はドル円以上に大きくなっているとの分析もある。

5年移動平均からの乖離率では、ユーロ円のほうがドル円より大きく、長期的な平均から見ればユーロ円のほうが円安が行き過ぎていると見ることもできる。

そうなると、「ドル円だけが介入対象で、ユーロ円は放置する」という考え方は通用しにくくなる。

円安によって輸入物価やエネルギー価格が上昇する以上、日本にとって重要なのはドル円だけではない。

日米が警戒しているのは「異常な円安」

もちろん、米国が常に円高を望んでいるわけではない。

しかし現在の日米当局には、極端な円安が進み続けることを警戒する共通点がある。

日本では円安が輸入物価を押し上げ、家計や企業の負担につながる。
米国側にも、通貨の極端な不均衡や急激な為替変動を抑えたい事情がある。

つまり現在の日米は、単純に「円高にしたい」のではなく、「異常な円安をこれ以上進ませたくない」という方向では一致しやすい。

結論――ユーロ売り介入は十分あり得る

現時点で、日本がユーロ売り・円買い介入を実施すると断定できる材料はない。

しかし、以前ならかなり特殊だったこの方法が、2026年の日米協調介入によって現実的な選択肢へ変わってきた。

特に注目したいのはユーロ円187円前後から190円方向への値動きである。

短期間で円安が加速すれば、まず政府関係者による警戒発言が増え、その後レートチェック、さらに実際の介入へ進む可能性がある。

そのとき使われる通貨が、必ずしも米ドルとは限らない。

ユーロを売って円を買う。

これまで日本ではほとんど意識されてこなかった介入方法が、次のカードになる可能性が出てきた。
【為替介入】日本はユーロ売り・円買いに動くのか?日米協調介入「次の一手」を分析
次の円買い介入を予測するなら、ドル円163円だけを見ていては見逃すかもしれない。

次の為替介入の主戦場は、ユーロ円になる可能性がある。

【管理者が思うこと】

結局、介入で一時的に円高にしても、日米や欧州との金利差が大きいままなら、また円は売られるんだよね。何兆円も使って叩き落としても、しばらくすると戻ってくる。介入は時間稼ぎ。本気で円安を止めるなら、やっぱり金利差が縮まらないと厳しいと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です