ハムスターを飼っている。 かわいい。
手のひらに乗せればチョコチョコ動き、餌を渡せば小さな手で受け取って、一生懸命モグモグ食べる。
そんな姿を見ていると、ついつい色々なものを食べさせたくなる。
ここまでは分かる。
問題はその「色々なもの」だ。
俺の場合、鼻糞をやる。
すると食う。 しかも、かなり嬉しそうに食う。
「おお、好きなのか」
調子に乗って、今度は歯の間から取れた歯糞をやる。

これも食う。 また喜ぶ。
ここで普通の飼い主なら、
「いや待て。俺はいったい何をやっているんだ」
と我に返る。
だが、鼻糞を食べるハムスターを見ながら、
「こいつ、結構好きなんだな」
などと思い始めたら、飼い主として少し危険な領域に足を踏み入れている。

もちろん、ウンコやオシッコまでは与えない。
そこには俺なりの倫理観がある。
……いや、その倫理観、スタート地点がすでにおかしい。
そもそもハムスターは、飼い主が差し出したものを「これは安全な食品なのか」「栄養学的に適切なのか」などと審査して食べているわけではない。
食べられそうなら食う。
頬袋に入れられそうなら入れる。
それだけだ。
つまり、
「喜んで食べる=与えてよい」ではない。
人間だって、ポテトチップスやラーメンを喜んで食べる。
だからといって毎食それでいいわけではない。
ましてや鼻糞と歯糞である。
飼い主の身体から排出された謎の物体を、世界で一番無警戒な小動物に処理させてはいけない。
ハムスターは生ゴミ処理機ではない。
鼻糞リサイクル装置でもない。
ましてや歯垢除去後の最終処分場でもない。
「でも、すごく美味しそうに食べるんですよ」
知らん。
それはハムスター側の問題ではなく、それを見て次も与えようと思った飼い主側の問題だ。
可愛がるというのは、相手が欲しがるものを何でも渡すことではない。
相手が判断できない部分まで、人間が管理してやることだ。
というわけで、鼻糞も歯糞も本日をもって配給停止。
普通のハムスターフードをやろう。

たぶん本人は明日には忘れている。
忘れられないのは、
「俺、ハムスターに鼻糞と歯糞を食わせてたな……」
という飼い主側の黒歴史だけである。
【管理者が思うこと】
大きい鼻くそは、ハムスターにちょうど良い大きさです。しかも喜んで食べます。だが、興味本位で与えるべからず! 飼い主よ、そこで我に返れ。